
女性の心臓疾患
女性の心臓と男性の心臓は驚くほどに異なっています。
この記事を読んで、自分の心臓を守るために知っておくべきことを学びましょう。
1.心臓病の要因は、女性と男性で異なっている
喫煙・糖尿病・高血圧・運動不足といったことは男女ともに心臓病のリスクを高める要因ですが、中には女性の場合より危険となってしまう要因もあるのです。
例えば、女性の喫煙者は男性の喫煙者と比べて心臓病の発症リスクが25%も高くなっています。
また心臓発作などの心臓病に相関される言われている子癇前症や子宮内膜症などは、女性だけが発症する疾患です。うつ病や不安障害といった精神病を引き起こす'危険因子'もまた、男性よりも女性の方がその数が多いということも分かっています。
今後すべきこと: 次の検診時に、女性だけが抱えているような疾患のリスクについて医師と話し合ってみましょう。
2.痛みの少ない心臓発作は女性の方が男性よりも多く経験している
心臓発作にかかると、必ず胸が突然急激に痛みだすと考えている人も多いかもしれません。
実は全ての心臓発作が突然の急激な胸の痛みを伴うわけではないのです。'痛みの少ない心臓発作'というのも中にはあって、ほんの小さな胸の痛み・不快感といった症状が実は心臓発作であったというケースも少なくないのです。
特に女性は男性よりも、こうしたケースが起こりやすいということが分かっているのです。
'痛みの少ない心臓発作'にかかって胸の痛みや不快感を感じでも、まさか自分が心臓発作にかかっていると信じる女性は多くありません。
ヨーロッパで行われた調査によると、男性は心臓発作にかかってから病院に電話する所要時間は45分以内であったのに対して、女性は平均1時間ほど待ってから病院に電話しているということが分かっています。心臓発作の生存率は、3時間以内に治療を受けた場合23%、1時間以内に治療を受けた場合50%も上昇します。
少しでも胸の痛みや不快感を感じたら、躊躇せずに緊急の処置を受けてください。
今後すべきこと:少しでも胸に異変を感じたら即座に病院に行き、胸の心電図をとってもらいましょう。
3.ウィドウ・メーカー(未亡人をうみだすもの)は女性にも起こる
ウィドウ・メーカー(未亡人をうみだすもの)は'主冠状動脈の狭窄'の俗称ですが、心臓にある冠動脈が狭窄することで致命的な心臓発作を引き起こってしまうために、ウィドウ・メーカー(未亡人をうみだすもの)などと呼ばれているのです。
ウィドウ・メーカーによる心臓発作の生存率は極端に低いということが特徴です。
ウィドウメーカー(未亡人をうみだすもの)という名前だけを見ると、これは男性にのみ起こることだと錯覚してしまいます。実はそうではなく、ウィドウメーカーは女性の心臓でも起こることで、同様に致命的な心臓発作が起きることだってあるのです。
※ウィドウ(widow)は英語で'未亡人・寡婦'という意味。
今できること:ウィドウ・メーカーによる心臓発作は突然の出来事ですが、心臓発作の前兆である胸の痛みや不快感・腕、首、顎の痛み・吐き気・疲労感・めまいといった症状を見逃さないようにしましょう。
4. 女性は男性と同等の心臓病治療を受けていない
女性の心臓病治療は、男性のものと比べて遅れています。かつて医学界では、女性は心臓病を発症しないとすら考えられていたのです。そのため現在の医師が使用している心臓病のデータというのは、ほどんどが男性のものなんです。
今日からできること:医師たちがより多くのデータを収集できるように協力してください。Reserch Match(海外の治験サイト)に行って、自分のプロフィールを入力しましょう。後日、実施日などの概要があなたに知らされます。
5.女性はたこつぼ型心筋症にかかるリスクが男性よりも高い
家族や愛する人の死といったストレスの多い状況によって、たこつぼ型心筋症のような激しい胸の痛みを伴う疾患にかかってしまう可能性もあります。たこつぼ型心筋症とは精神的・身体的ストレスが原因となって発症してしまう心疾患のことです。
この疾患は女性の方が男性よりも発症する可能性が高いということが分かっています。たこつぼ型心筋症は心臓発作とは異なる疾患ですが、胸の痛みや不快感を感じた場合は緊急の処置を受けてください。
参考/臨床試験(治験)について|心臓血管研究所付属病院|http://www.cvi.or.jp/byouin/tiken.html
特に情報の日付や数値に関しては正確なものを掲載するように心がけております。
via:5 Life-Saving Tips All Women Need to Know About Heart Health/ translated by sirokuma / edited by nao
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