近年、様々な妊娠検査薬が市場で出回っています。それら数多くの妊娠検査薬の中から、どれが一番良いのかと判断するのは中々難しいかもしれません。
それぞれ検査薬の違いは一体何なのか?それぞれの検査薬はどのように機能しているのか?そういった疑問を、この記事を読んで解決していきましょう!
1.結局どれも'あるホルモン'量を測っているに過ぎない
まず始めに、市販されている無数の妊娠検査薬や産婦人科などで行う妊娠検査というのは全て、尿検査によってhCG(ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン)と呼ばれるホルモンを測定しているのです。
このhCG(ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン)は妊娠していなくても体内に存在するホルモンですが、卵子と精子が受精して着床をし始めると、血中および尿中に含まれるhCG(ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン)量が急激に増加するのです。
カリフォルニア州のメモリアルメディカルセンターのトーマス・ルイズ医師(G.Thomas Ruiz)は次のように述べています。
「hCG(ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン)量が25IU以上に達すると、検査は陽性と出るようになっています。」
※IUとは国際単位で、ここでは血中と尿中に含まれるホルモン量を表している。
2.検査は朝に行いましょう
「妊娠検査は朝起きた直後に行いましょう。」
妊娠検査薬の説明書などでしばしば目にする文章。これにはどういう意味があるのでしょうか?
hCGというのは膀胱に蓄えられます。そのため数時間の睡眠を終えた朝というのは、1日で最もhCGが尿中に現れやすい時間帯なんです。朝起きた後に検査することで、より確実に検査を行うことができるのです。
ただ近年市販されているような妊娠検査薬は、過去のものに比べると検出力が向上していてより'敏感'になっているとルイズ医師は述べています。
そのため、検出力が向上した近年の妊娠検査薬を使うならば、必ずしも朝(1日で最もhCG量が多い)に検査を行う必要はないそうです。もちろん最良の結果を得るためには、朝に検査を行うべきなのかもしれませんが・・
3.値段が高ければ良いという問題ではない
市販されている妊娠検査薬の値段はそれぞれ異なっています。しかし値段は違えど、実質的な差は全くないというのが現状です。家庭用の妊娠検査薬というのは、所詮どれも体内中のhCGが25IUを上回っているかどうかを測っているのに過ぎないのです。
-ルイズ医師「検査をより正確に行えると考えて、より高価な妊娠検査薬を購入するのは間違っています。値段にとらわれず、好きなものを手に取りましょう。」
4.場合によっては違った妊娠検査をすることもある
尿検査による妊娠検査というのは、尿中のhCG量を調べて陽性か陰性かを見極めるだけの'定性検査'です。それに対し、血液中のHCG量を測定する'定量検査'という検査も存在します。
※定性検査とは性質に注目して検査すること(陽性か陰性か調べること) 定量検査は量に注目して検査すること(より細かいhCG量を調べること)
-ルイズ医師「hCG値が1800に達すると、子宮内ではっきりと妊娠を確認することができます。そして2500に達すると、胎児極や心臓の鼓動も確認することができるのです。」
流産や妊娠合併症のリスクがある女性などは、hCGの増加量を調べるためにこうした定量検査を受けることもあるのです。
5.健康状態によって検査結果が変わってしまう
一部の医薬品には微量ながらhCGが含まれていることがあります。それらの薬を服用することで、尿中のhcG量を増えることがあるのです。これは妊娠検査を偽る新しい方法かもしれません・・
さらに下垂体障害、睾丸・卵巣の腫瘍といった病気もhCGを増加させることがあるのです。hCGは必ずしも妊娠によって増加するものではないということを覚えておきましょう。
6.妊娠検査薬は信用できる
ルイズ医師が患者さんに伝えることは、妊娠検査薬は上で述べた病気の状態を除いてほとんど正確であるということだそうです。
-ルイズ医師「多くの人が妊娠検査を繰り返し行ってしまうのは、陽性という検査結果を最初信じきれないからなんです。妊娠検査薬で3回も検査して、それでもなお病院に検査を求める女性もいるくらいです。病院だって結局は同じ検査方法です。1度陽性という結果が出ているのならば、あなたは妊娠しているに違いないのです。妊娠検査薬を信用しましょう!」
[2017年6月23日 Women’s Health by Sarah Watts]特に情報の日付や数値に関しては正確なものを掲載するように心がけております。
via:6 Things Every Woman Should Know About Pregnancy Tests/ translated by sirokuma / edited by nao
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