■ステアリン酸/オクタデカン酸
ステアリン酸の原料

ステアリン酸の原料となる牛脂
ステアリン酸の原料となるものは、牛脂や大豆油、綿実油など。
牛脂の場合は、けん化(加水)分解したものに脂肪酸を冷却プレスし、オレイン酸などの液体酸を除いたもの。
一方、大豆油や綿実油は、水素添加し、不飽和脂肪酸であるオレイン酸やリノール酸などを飽和脂肪酸のし、けん化分解蒸留する。
特徴

ステアリン酸の簡易構造式
性状
・白色りん片状の結晶。
原料としては加工しやすいようにビーズ・フレーク状。
効果・用途
■高級脂肪酸/洗浄成分/乳化剤 など
洗浄成分としても使われますが、ステアリン酸は特に固さや伸びなどテクスチャーの調整に影響するので、クリーム、固形メーク製品にも重宝されています。
■由来で用途が違う
冒頭でお話した牛脂由来の場合は、パルミチン酸を相当量含み、大豆油などの場合は、ステアリン酸純度が高く、融点が高い。
それぞれ性質が異なるので、同じステアリン酸でも使い分けられています。
■高級脂肪酸とは
炭化水素+カルボキシル基。アルカリ成分と混ぜて使う場合が多い。石ケン合成に利用。
動植物から得られる油脂を分解や合成によって作られた油性成分。
他にもミリスチン、パルミチン、パーム脂肪など分子や大きさの由来となった動植物の名前によって名称が異なります。
■一般的に水酸化Na、水酸化Kなど、強アルカリ性の成分と一緒に配合されています。
これら高級脂肪酸とアルカリ性成分が中和反応を起こすと、高級脂肪酸アルカリ金属塩(要は石鹸)となり、洗浄成分として活躍します。
また、伸び、硬度のテクスチャー調整にも利用され、酸化チタンの表面処理剤(コーティング)にも使われています。

レビュー一覧を観ても、洗顔以外のクリームなどが多くヒットしていますね。
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