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2-2)機能性成分(血行・皮脂・収れん など)

女性用スカルプD
機能性成分(血行・皮脂・収れん など)

前項では機能性成分の中でもポピュラーな美白やエイジングケア成分を解説しましたが、こちらでは紫外線防止、ピーリング、脂質抑制などを担う機能性成分を学んで行きましょう。

基礎化粧品にも使用されていますが、機能性成分の中でも特にヘアケアやデオドラント製品に多く配合されている成分が多くあります。

以下の太字は検定試験にて特に出てくる事柄です。

機能性成分

機能性成分は美白、抗炎症、エイジングケアなど俗に言う美容成分だけではなく、ピーリングや紫外線防止など肌に”機能”する成分が該当します。

中には厚生労働省に効果表示を認められた医薬部外品が含まれるのも特徴です。
尚、医薬部外品(医薬部外品添加物)は2017年12月時点で2,749も存在し、定期的に追加・削除(基本的には増えている)が行われています。

参考:化粧品・医薬部外品/厚生労働省

流石に全成分を網羅することは難しいので「CILA 化粧品成分検定」の試験範囲内に留めています。

紫外線防止

・紫外線からのダメージを防ぐのが紫外線防止ですが、その役割にも紫外線吸収と紫外線散乱の2つがあります。
紫外線はUV-A~Cまでありますが、UV-Cは地表にほぼ届かない光の為、紫外線対策はA波とB波を吸収or散乱させることが目的となります。

・紫外線吸収剤
紫外線が吸収されると熱など弱いエネルギーに変換して放出する性質を持った成分です。
そもそも色の判別はそれぞれの物が光を吸収して残った色(吸収されなかった色)が私達の目に色として認識されます。ですので紫外線吸収剤とはいっても身構える程 特殊だったり危険な成分ではありません。

日焼け止め以外には1%以下の少量で、他の紫外線に弱い成分の品質劣化を防ぐ為に配合される場合もあります。

・紫外線散乱剤
紫外線が肌に浸透しないように物理的に遮断する成分です。

オキシベンゾン

■紫外線吸収剤/ポジティブリスト(使用目的、使用量が制限されている成分)/粉体

・アルコール、オイルに溶け、水にはほとんど溶けない性質です。
紫外線吸収効果はあまり高くないため、他防止成分と合わせて使用される場合が多いです。

・オキシベンゾン-1~-9まで存在し、それぞれBV-A波をカット、UV-Bをカット、またはAとBをカットするなど個々の吸収域を持ちます。ポジティブリストに該当するのはオキシベンゾン-3。

メトキシケイヒ酸エチルヘキシル

■紫外線吸収剤/ポジティブリスト/旧表示指定成分(ごくまれにアレルギーを引き起こす成分。現在はこれ以外の全成分表示も義務付けられています。)/液体

・シナモンに属する肉桂から抽出した桂皮油に含まれる「ケイヒ酸」をもとにつくられた成分です。
しかしごくわずかしか存在しないため、紫外線吸収剤には合成のケイヒ酸が使われることが多くあります。

・UV-B波の吸収効果に優れる。

t-ブチルメキトシジベンゾイルメタン

■紫外線吸収剤/ポジティブリスト/粉体

・石油由来の成分でUV-A波の吸収効果に優れる。

酸化チタン

■紫外線散乱剤/粉体

・イルメナイトという鉄鋼を砕いたもの。
但し高価なので、他吸収剤や散乱剤と合わせて使われることが多いです。

・光の反射性が高いため、白色ファンデーションにも使われます。

解説
ミネラルファンデにも使われる酸化チタンは、光を受けることで強力な酸化力を発揮します。
しかし強力であるがゆえに良くも悪くも雑菌(有害)以外の有機物や細菌も分解してしまうため、「表面コーティング処理」をされる場合があります。
そのコーティング成分は主に 水酸化Al(水酸化アルミニウム) ステアリン酸 シリカ 含水シリカ ハイドロゲンジメチコン(シリーコン) との事です。
ピーリング

・ターンオーバーの乱れにより蓄積した不要な角質(角質肥厚)を取り除き、成分の浸透を促します。これにより乾燥やくすみも防止することが出来ます。

・ピーリング成分は主に不要な角質を溶かすことでゴワつきやザラつきを解消し肌を柔らかくします。
”化粧品”は誰にでも使える製品のため、医療用よりも低濃度かつ穏やかな処方設計になり作用もマイルド。

グリコール酸

■粉体

・ヒドロキシ酢酸/AHA(α-ヒドロキシ酸(Alpha-HydroxyAcid)の略で、フルーツ酸とも呼ばれる)

・水に溶けやすく使用量により作用が大きく変わる成分で、医療機関でも使われています。
(日本人の肌にはグリコール酸が最もマイルドに使用(合っている/代表的な)できるとの事です。)

サリチル酸

■結晶/粉体/ポジティブリスト/旧表示成分

・サトウキビ、ブドウの葉/実由来の成分。

・水に溶けにくいですが熱湯には溶け、アルコールにも溶ける。

・医薬品ではイボ・ウオノメ除去に利用され、コスメではニキビ予防としても配合され、殺菌の他に防腐剤としても利用されますが、防腐剤としては配合上限が定められたポジティブリストに該当します。

乳酸

■液体

・AHA

・発酵デンプンや化学合成にて得られる成分です。

・グリコール酸と同じく配合量により作用が大きく異なり、肌に刺激を感じる場合もあり。
グリコール酸と合わせて医療用のケミカルピーリング剤として使われています。

・またグリーコル酸よりも分子が大きいため、皮膚の表面(浅い部分)で作用し、より配合量によって作用が強くなるので注意が必要。

血行促進

・効果としては血行を促進して皮膚の温度を高める。血液の老廃物を取り除く作用から、くま、くすみ、脱毛症の化粧品に配合されます。

■血管拡張型
皮膚に吸収されると血管を拡張し、皮膚の温度を上げる成分です。
下記解説以外の成分ではトコフェロール(ビタミンE)やニンジンなども該当します。一般的な化粧品にはこのような刺激のないこちらの種類が使われています。

■局所刺激型
こちらは二次的に血管を拡張して皮膚の温度を上げる成分です。”二次的”なので温感成分の他にも冷感成分のメントール、ハッカ油など清涼感を与える成分も含まれています。主にヘアケア製品。

センブリエキス

■血管拡張型

・漢方薬でお馴染みの苦いセンブリのエキス。

・センブリエキスに含まれるフラボノイド、キサントンの強い抗酸化作用により血行促進、他スエルチアマリンにも血行促進作用があります。
この作用は主にヘアケア製品に利用されています。

ショウガ根エキス

■局所刺激型/ネガティブリスト

・ショウキョウエキス/ショウキョウチンキ(医薬部外品)

・こちらも育毛剤の他、くすみ防止にも利用され、皮膚細胞の活性化効果によりエイジングケア製品にも配合されています。

・尚、「チンキ」はエタノールに浸して抽出されたものです。

トウガラシ果実エキス

■局所刺激型/ネガティブリスト/旧表示成分

・トウガラシエキス/トウガラシチンキ

・辛味の成分であるカプサイシンやβカロテン、ルテインを含んだエキスで、血行促進の他にも発汗作用があります。

特に育毛効果が高くヘアケアに利用され、このエキスが配合された製品は医薬品として扱われています。

温感成分

・血行促進成分と一部重複します。温感成分には2つのタイプが存在。

皮膚にある熱を感じる熱刺激受容体を刺激し、温感を与える
トウガラシ果実エキスやバニリルブチルなどが該当する成分で、長時間持続し刺激し続ける温感効果があり、入浴剤などに使われています。

水と混ざると発熱
グリセリンやゼオライトなどが該当する成分。水と混ざると発熱するため製品自体には水が含まれず、肌上の水分と混ざると発熱し、混ざり終わると効果が無くなります。マッサージ料などに使われます。

冷感成分

・こちらも2タイプ。

高温でも冷たさを感じさせる
メントールやカンフルなどは冷刺激受容体(26度前後で冷たいと感じます)に作用し、それより高い温度でも冷たいと感じさせる成分です。肌上にある限り効果は持続。

蒸発で周囲の熱を奪う
エタノールなどは蒸発する際に肌表面の熱を奪い冷感効果を与えます。当然蒸発すると効果が失われます。

収れん・制汗

・以下の成分は、皮膚表面のタンパク質を収縮することで汗腺の閉鎖、引き締めを行い発汗や皮脂の分泌を抑えます。

収縮することで皮膚の補強。汗腺を閉じることによって肌の色味や質感をよくし、引き締まった印象を与えます。

クロルヒドロキシAl

・ACH

・粉体

・水に溶けやすくそのまま溶かしても使用できますが、アルコールには溶けない性質です。
制汗効果が高く皮膚への刺激も少ないため多用される成分。

・肌に留まり汗腺に栓をするため汗が出ないので臭いも抑えることが出来ます。

硫酸(Al/K)

・ミョウバン

・結晶/粉体

・クロルヒドロキシAlが制汗剤ならば、こちらはデオドラント剤としてよく利用されています。こちらも水にはよく溶けますがアルコールには溶けません。特に水温が上がると溶解度も大きくなります。

・制汗の他、制菌、消臭の効果を持ち合わせる優れた成分です。

解説
「硫酸」だと身構えてしまいますが、慣用名は誰もが知っている「ミョウバン」。
食品添加物にも使用される安全な成分です。
皮脂抑制

・本来皮脂は皮膚の水分蒸発を防ぎ、外部からのダメージや異物の侵入を防ぎ、保護や殺菌の役目があるとされています。

ただ、過剰に分泌されてしまうとニキビや成分の浸透、べたつき、化粧ノリにも影響してしまうために、皮脂抑制成分は皮脂の余分な分泌を抑え、肌トラブルから守るためのオイルコントロールを行う目的があります。

・皮脂は肌の一番外側に位置するため、常に酸化しやすい状態にあります。放っておくと酸化が連鎖し、皮膚内にまで伝わってしまい皮膚老化など肌へ悪影響を及ぼします。

ピリドキシンHCl

・ビタミンB6

・塊状/針状結晶

・ビタミンB6の名の通り、緑色植物や卵黄に含まれています。

・水に溶けやすくアルコール類には溶けにくい。

・皮脂抑制の他にも抗アレルギー作用、肌荒れ防止、皮膚炎・湿疹の予防など様々な効果が期待できる成分です。

ローズマリー葉エキス

・マンネンロウエキス

・液体

・他にも消炎・殺菌効果があります。

チョウジエキス

・グローブ

・液体

・チョウジノキのつぼみから抽出される成分です。

・ニキビ防止の効果もあり香料にも使われますが、他製品では防虫やスパイスにも利用されています。

オウレン根エキス

・オウレンエキス

・液体

・キンポウゲ科のオウレンの根から抽出されます。

・ベルベリンやオーレニンなどのアルカロイド※を含み、抗菌作用も持ちます。
ニキビケアに有用な成分です。

※アルカロイドとは植物に存在する窒素を含んだ天然由来の有機化合物です。少量でも作用が強く、ニコチンなど毒性のものもありますが特殊な生理作用を持ち、カフェインやモルヒネなども該当します。

消臭

・汗を出さなくする制汗とは違い、臭いの原因成分を結合・吸着するのが「消臭」です。

他には別の匂い(香料)でいやな臭いを隠す「マスキング」や、汗やアカを分解して菌の働きを抑える「殺菌」する成分が存在します。

これらを組み合わせることでデオドラント製品が作られています。

チャ葉エキス

・液体

・緑茶でお馴染みのツバキ科茶葉のエキスです。

・消臭効果もそうですが、紫外線吸収(皮脂の奥に紫外線が届く前にブロックする)の働きもあり、サプリメントや緑茶の効果でもお馴染みですが、カテキン、ビタミンA・C・Eなどが含まれており消炎、収れん、保湿、酸化防止作用など、とても有用な成分です。

・粉体

・主に竹などの木材から。

・吸着と言えば炭。脱臭だけでなく化学物質も吸収します。

ゼオライト

・沸石

・粉体

・天然の他、合成、人工が存在します。

・汗腺や皮脂線から出た老廃物・脂肪酸を吸着することで、ニキビや加齢臭の原因となる物質、そしてできてしまった原因物質も取り除きます。