
日本化粧品とCiLA成分検定のテキスト類
ただの講習やレポート提出のみで合格できてしまう検定では全く価値を感じません。
でも今更医者にはなれない。専門学校に行く余裕もない。とにかくおっさんには時間もお金もないのだ。
そこで現段階でそれなりに難しく、取得する価値がある検定は何か と色々調べてCiLA化粧品成分検定(以下、CiLA)と日本化粧品検定(以下、日本化粧品)にたどり着きました。実際に受けてみても、なかなかの難度でした。
・後日美容薬学検定(美容薬検)なるものも見つけましたが、こちらは日本化粧品検定に近い内容のようですね。
まずはこのページにて、どちらを、または両方を受験するか検討してみてください。
自分の場合、約6ヵ月間で各1級・2級の計4つ。
(CiLAの問題集は1、2級で分かれていますが、教材テキストは1つ)
丸暗記では応用した記事が書けないので、問題集以外の範囲もサイト反映も兼ねてそれなりに勉強しましたが、とりあえず検定だけという事であれば1級でも、1日30分(両方であれば計60分)×3ヶ月で十分に合格できるのはないかと思います。
しかし、流石に一夜漬けでどうにかなる運転免許の学科試験程やさしい内容ではありません。
ちょっとやってみますか?
一般常識的な問題もありますが、美容やコスメでの一般常識になります。
業界で働いている方は簡単かもしれませんが、書籍や出典のみでサイトを作っている方は、沢山文字を打つ割に意外と知識として頭に入っていないことが多い(自分)ので、全然ダメな方もいるでしょう。
3級は無料で何回でも受けられるので、合格したからといって「(´◉◞౪◟◉)どやぁー」とはなりません…が、試験対策として100%合格できるようにならなくては話になりません。
でも、初回が全然ダメだったとしても諦める必要はありません。高校中退で勉強から逃げてきた自分でも大丈夫でしたので、勉強すれば誰でも合格できます。
日本化粧品検定とCiLA化粧品成分検定の違い/比較
早速ですが、今回は2つの検定に絞って比較と解説をします。
検定名 | 日本化粧品検定 | CiLA化粧品成分検定 | ||
---|---|---|---|---|
階級 | 1級 | 2級 | 1級 | 2級 |
受験料 | 12,960円 併願:19,440円 | 6,480円 | 10,800円 | 6,480円 |
試験方式 | マークシート | マークシート | マークシート/記述 | マークシート |
合格基準 | 60問中70%前後 (難易度により変動) | 70%前後 (同左) | 80% (恐らく問題ごとに配点差あり) | 80% (同左) |
成分 | ○ | △ | ★(応用) | ◎ |
メーク | ○ | ○ | △(成分のみ) | △(成分のみ) |
ボディ/ヘア | ○ | ○ | △(成分のみ) | △(成分のみ) |
使い方 | ◎ | ○ | × | × |
肌知識 | ○ | ○ | × | × |
美容・健康 | ○ | ○ | × | × |
サプリメント | △ | × | × | × |
試験日は5~6月と11月~12月の年2回ですが、日本化粧品検定は別日(受講&別途費用)でも受け付けています。
歴史や薬機法に関する問題も出ますが、基礎中の基礎(浅い)ので割愛。
CiLA化粧品成分検定ってどんなの?
2級は
基本的な成分・パッケージ記載内容を理解でき、化粧品選びに役立てることができる。
1級は
全成分表示を読み解き、目的にあった化粧品を選ぶことができる。また、第三者にアドバイスができる。
CiLAの方は化粧品成分特化の検定となり、クリームやクレンジングなど製品ごとの成分構成をパッと見ただけでもベース成分がどれか、またはどの成分がどのベース成分(油性成分や界面活性剤、シリコーンなどなど)かが分かるようになります。
もちろん個々の成分の特徴は検定試験内ではごく一部だけですので、応用しながら記事を書くとなると今後も参考文献や書籍が手放せませんが、覚えながら書くことができますし、しっかりとした知識として認められると(結局は観る方やgoogleの判断次第ですが)思います。
実際レビュー内にて、勉強も兼ねて化粧品の成分構成を観ながら書いていたので、こういったレビューを行っている方にとっては、全成分を羅列して「どれがどの役割か」という実践的な問題が多い1級勉強には最適です。
ちなみに1級の問題は、テキストにはない初見殺しの問題もあるので問題集は必ず購入しておきましょう。
これに関しては、そこまで難しくないので覚えてしまえば勝ち。落としても他を埋めれば問題ありませんが、覚えていれば逆にラッキー問題になるかも。
とはいえ、それを覆すくらい難解な問題も出現します。
CiLAの方テキストに関してはとてもシンプルでこちらの方が勉強しやすく感じました。もしかすると男性(または自分のように勉強慣れしていない方)に向いているような気がします。
著者が男性なので読みやすいのかもしれませんね。
こちらの監修を行っている久光一誠先生は、ネットで化粧品成分を検索した事がある方なら必ず1回は訪問したことがあるであろうcosmetic-info.jpの運営者でもあります。

CiLA化粧品成分検定のテキストと問題集
問題、内容の特徴
個別で掘り下げると、CiLA2級の後半、1級のメインはコスメ成分の穴埋め問題となり、どんな役割かを選択します。
前項でちょっと触れましたが、これを実践的に行うと面白さが出て、より身に付きます。
方法としては実際のコスメの成分欄や手元に無い方は各メーカーや通販のサイト内に表記されている成分表を観て、
「これは植物エキスより下にあるから抽出溶媒だ」
「日焼け止めの成分が入っているけど、これも下部だから日焼け止めではなく、成分が紫外線によって劣化しない為に入っている」
「固形石鹸だからアニオン界面活性剤の石ケン素地だな」
など、素材はどこにでもあるので常に勉強することができます。スラっと読み解けると周りに一目置かれる(笑)
ただ成分は無数にあり、とりあえずはテキスト内の代表的な成分のみで、分からない成分はネットで調べるのも良いですが、ある程度割り切りも必要です。
このCiLAだけにある成分の穴埋め問題は、覚えるだけではなく考える必要のある問題です。
選択問題よりも、メインであるコスメ成分の穴埋め問題に力を入れた方が良いかもしれません。
日本化粧品検定はどんな感じ?
2級は
自分がキレイになる
美容皮膚科学、様々な肌悩みに対する化粧品選びの方やメイク方法、ホリスティック(生活習慣から)美肌に導く美容知識を習得します。
1級は
化粧品の専門家を目指す
化粧品の成分や製品の種類・働きを中心に化粧品の歴史や法律まで、幅広い知識を習得します。
1級試験には一部2級、2級には一部3級範囲も出題。
・2級例題へ
日本化粧品は成分だけでなく、美容・健康全般を学ぶ事になります。
2、3級では基礎化粧品、メーク製品、肌ケアや症状などの使い方や基礎知識が盛り込まれています。
基礎的な内容とはいえ幅が広いので、毎日メークや肌ケアをしている女性でも普段の知識だけでは難しいかもしれません。勉強していても皮膚の構造などはすんなり入ってきますが、メーク製品や使用方法など基礎化粧品以外の知識は男性にとって地獄かも…(実際に使用しないと頭に入ってきません。)
1級は更に掘り下げた内容で、CiLAであった製品の成分構成については1級に入っています。
特にメークやヘア、ボディ、ネイルケア製品の成分構成に関してはこちらの方が詳しく掲載されています。また、それに付随する頭皮や肌の知識、デンタルケアも出題されています。
幅広いだけあって、後半ではサプリメントの基礎知識もあり。
広く浅くとはいえメイク無知の方にとっては地獄。それでも要所要所覚えていれば合格できるかもしれませんが、それだと知識として活かすのは難しいでしょう。
日本化粧品の方はイラストも多く、テキストの赤字+赤いフィルム付きなので、テキストをそのまま問題集として利用することができるのため、常に持っておくことでいつでも勉強できます。

右が問題集、左がテキスト
東京であれば都内で間違いないですが、自宅と真逆の方面で苦労しました。
実はこちらでもCiLAの久光先生が、男性化粧品分野で監修に加わっています。
公式が運営する年2回の検定試験の他に、認定校主催による検定試験や対策セミナー、セミナー+検定試験が開催されており、待ちきれない方でも割と自分のペースに合わせて受講が可能です。
自分はとりあえず、どのような試験内容なのか様子見&2級程度ならちょっと早いけど受かりそうだったので申し込もうとしたのですが、そこはFAXか電話のみの応募でFAX番号と専用申込書はあるものの、電話番号がどこにも記載なし。それどころか問合わせフォームもメールアドレスもなし。
仕方なく少し離れた地域で申し込もうと思ったら、こちらはこちらで別途そのスクールの会員(有料)にならなくてはいけない仕様でした。
不親切というか消極的というか…全力で提携する気がないのであれば止めて頂きたい と、なんかモヤモヤし結局断念しました。
これは自分の地域だけで、しっかりとしたWEB申込フォームや簡単に問合わせできる認定校も当然あり、同じ系列の認定校でも地域によってかなりの差がありました。
ですので受講予定をたてるのであれば、日時だけでなく先に申込み方法やサイト内もチェックしておく事をお勧めします。
問題、内容の特徴
こちらも先述した通り、重要な部分は赤字&赤いフィルム付きになっているので、テキストだけでも問題集として活用ができます。
全部正解できれば合格は間違いなしですが、結局テキストを丸々覚えることになり、その量も膨大。
フレグランスの種類やアイメイク製品の種類など、名前だけではイメージが沸かなかったので、イラスト付きのテキストは手放せませんでした。
特にメーク以外のオードパルファム、ミドルノートなどフレグランスに関する問題は文字だけ読んでもなんのこっちゃ分からない感じ。問題を見て製品のイメージが浮かぶまで覚える方が良いです。
試験対策/ポイント
日本化粧品とCiLAに共通する内容を少しだけ。他は各リンク先にて。
どちらも本格的な試験なので、不正はまず不可能。
ガチンコ勝負なので、四の五の言わず勉強して下さい。
問題集を過信すると、どちらの検定も痛い目をみます。基本は公式テキスト中心で勉強して下さい。
CiLAに関しては、問題集も公式テキストの一部のような意味合いもあるので、必ず購入して全問解けるようになりましょう。
エクセルの登場。但し、問題集正解率100%でも試験に出てくるのは極僅かです。
4冊全部入れると400問以上(画像問題や穴埋め問題を含めると500強)となり、時間も掛かります。
もし作るのであればテキストから引用し、自分なりのオリジナル問題集を作りましょう。
問題集の問題と選択肢、ある程度のエクセル知識があれば解答もVLOOKUP関数を仕込んで自動で判定させるのも良いですね。PCが苦手な方は良い機会なので入力くらいは出来るようになっておきましょう。

自作問題集/美容検定
エクセルは簡単に並び順を変えられるので、いつでもフレッシュ(?)な気持ちで臨めます。紙も無駄にしませんし。
ちなみにランダム数値を付与する関数は”=RAND()”
1つの問題に対して複数の選択肢があり、セルの結合を行うと並び替えができなくなるので、選択肢も問題文の中に含めておくのが吉。そうでなくとも多少知恵があればなんとかなります。
スマホ民の方は大き目の単語帳で対応。これならランダムに並び替え可能ですよね。
これらは全然必須ではありませんが、作るだけでも勉強になるのでやって損はなし。
単語帳の注意点としては、省略した内容ではなく全容を記載して下さい。
何かしらが抜けていると、試験で全く役に立ちません。
問題集を解くと分かると思いますが、
「適切なものは」、「適切ではないものは」
と、どちらの検定にも引っ掛け問題が潜んでいるので、解っているからこそ間違えてしまう(問題の読み間違い)事もあるのでクセをつかんでおきましょう。
直接問題集で行っている時は大丈夫だったのですが、エクセル版にしたとたんにこういった引っ掛け問題で不正解が出るように…どれだけ雰囲気でやっていたのか分かりました。試験時も問題をよーく読んで下さい。
・エクセル版の問題集を解く際に、不正解の問題に対して色を付け、連続して間違えた場合はもっと濃い色へ とセルに色付けをしていました。

美容検定問題集エクセル版
自分の場合、最終的に残った苦手ジャンルはメーク製品全般、ネイル、香水/香料です。恐らく男性は自分と同じような事になるのではないかと思います。
自分のように長期間で挑む場合は多くの時間を割けるので、当然短期より有利かもしれませんが、その反面、ある日突然やる気が無くなってしまい、テキストを観るのも嫌になる事がありました。
完全に内容を忘れる事はありませんが、教材購入などの準備だけ早めに行い、ザックリ中身を観てから勉強開始のスケジュールを組んでも良いかな。
ぶっつけ本番ではまず不可能
試験問題の内容に関してですが、ゼロから勉強した自分からすると、
「勉強していれば解る。していなければ解らない。」
という極端な感じで、選択肢の数が少ない・多いという所は難易度に影響しませんでした。
冒頭で”美容やコスメでの一般常識になる”といった通り、本当の一般常識で答えられるのは、例えば….
「乾燥肌の特徴は」「カプサイシンの効果は」
など、特に日本化粧品の方に多くありますが、それでも全体の1割程度。
詳しい方でも、公式テキストを反復しないと難しいのではないかと思う。
どちらが難しいか
無知な状態で開始した場合、どちらの1級も同程度の難しさでした。
但し、2級に関してはCiLAの場合、1級と同じ1冊のテキストにまとめられていますが、日本化粧品は別々で、内容も違い、明らかに日本化粧品の方が難しいです(化粧品慣れしていない方にとっては1級と同じレベルだと感じました)。
1級か2級か
お勧めはもちろん価値の高い1級です。
それでも 1級か2級か 迷ったら、まずは2級のアイテムを一式揃えてみましょう。
2級と比べて1級はより難しいのは間違いないですが、自分なんかはそもそも全然知らない事ばかりだったので、不幸中の幸いなのか1級も2級も突出するような差は感じませんでした。特に日本化粧品の2級は難しかったです。
1級だけ試験内容がマークシートではなく全部記述方式のみだった場合は恐ろしく難易度が上がりますが、基本的には同じですので2級が完璧であれば1級も同じ感覚で勉強すれば大丈夫かな。
但し、1級は2級の内容も含まれてくるので、必然的に勉強時間は増えます。
どちらにしろ2級のアイテムは1級でも必要になってくるので無駄にはなりません。

総合的にどちらがお勧め?
自分は 家で読む⇒問題集を解く⇒活字で書く を基本にしていたので、日本化粧品のように幅広い情報(情報量が多くてどう勉強してよいのやら)を網羅しているのではないCiLAの方がやりやすかったかな と感じます。
どちらを優先して取得するかとなると、自分のサイト的にはサプリもあるので日本化粧品がマッチしているように思えますが、どちらの検定の場合も取得以後、継続して実践や学習できるかを考えると、男性としてはメークやネイルなどいささか無理やり行わなければ続ける事は難しく、成分とは違い流行り廃りもあるため、セミナー以外でも新たな情報収集が常に必要となり、そうなると自分の場合はCiLA。
CiLAも検定範囲内では全然足りませんが、新たな成分の知識を仕入れつつ記事や仕事に反映させる事で、どんな製品にも対応でき、伸び代もあると感じます。
日本化粧品1級のサプリメントに関しては専門的な内容とは言い難いので、それを取得したからと言って「見た方に信憑性を与えられるか」、または「googleに権威性があると判断されるか」という点では難しいのではないでしょうか。
サプリメントは年会費が掛かるような難しめの専門検定が別でありますし、医療従事者しか取れない検定もあるので、そこは切り離して別途取得を考えた方が良さそうです。但しサプリメントに関しては何を取得したとしてもgoogle的には難しいと感じています。コスメもそうなんですけどね。
また、肌や頭皮の皮膚に関しても記事を書くとなると、覚えた事しか書けずあまり応用が効きません。到底皮膚科医に勝る事はできないでしょう。
ですのであくまで主観ですが、日本化粧品に関してはメーク製品のレビューを行っている方や、それらに関するある程度の実績を証明したい方に加えて、勉強した検定範囲内だけの知識を活かすならばライティング以外の仕事関係の方に向いているかと思います。
しかしながら、男性が苦手な分野が含まれているからこそ男性が(もちろん女性も)次のステップである1級取得後のコスメコンシェルジュを目指して取得するなら価値があるでしょう。そこまで取得できれば一気に活かせる幅が広がり、高く評価されると思います。
とことん活かすのであれば、副業など片手間ではなく全力で美容業界に乗り込んで、常に情報更新する努力が必要かもしれません。
いずれにせよコスメに携わるなら両方取得するに越した事はありません。重複する内容もあるので1つ取得できればもう1つも取りやすいです。
各教材購入
アマゾン:日本化粧品検定 関連 / CiLA化粧品成分検定 関連
楽天:日本化粧品検定 関連 / CiLA化粧品成分検定 関連
ブックオフ:日本化粧品検定 関連 / CiLA化粧品成分検定 関連
自分は両方公式サイト経由で揃えましたが、アマゾンや楽天の方が多少安い場合もあるみたいですね。
CiLAに関しては問題集だけどこにも見当たらなかったので、公式サイトで一式揃えた方が良いかもしれません。(化粧品検定1級問題集も公式サイトのみ販売とのことです)
それと、CiLAの化粧品成分ガイドも合わせて購入しましたが、「化粧品成分事典」など類似する書籍を持っている場合は不要ですし、試験対策だけであれば無くても大丈夫かな? という感じです。
なので必要を感じたら後日、各通販で購入すればよいでしょう。
最後に
企業によってはオベレーターに必須の検定。以前勤めいていた化粧品会社の美容部員は全くこういった検定や資格をもっていませんでした。
もちろん研修にて同等の内容は頭に叩き込まれているのかと思いますが、自社ではない客観的な知識をあえて取り込まない傾向にあるのかも。下手に知識を得てしまうと、自社製品に疑問や矛盾が生じる事もあるかと思うので。
しっかし研究論文ですら不正が発覚する近年。なんだかなぁ
余談ですが、両方の問題集を解いていると「シリコーンは悪い成分と誤認しないで」という印象が強く残りました。
また、無添加や植物由来というだけで「良い」というイメージも浅すぎたと実感。
恐らく皆さんは仕事と両立しながら勉強を進めるだろうと思います。頑張って下さいね。
働きながら宅建などの国家資格を何個か取っている友人の話では、時間のある主婦(語弊があったら申し訳ない)の方が断トツで合格率が高いとか。
要はどれだけ時間を割けるかですね。
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